消極損害の逸失利益について
こんばんは!
以前、人身損害は財産的損害と精神的損害に分かれていて、
さらに財産的損害は積極損害と消極損害に分けられます
というお話をさせて頂きました。
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その消極損害に当たるものの中で
「逸失利益」というものがあります。
今回は、その逸失利益についてお話させていただきます。
逸失利益の定義は、
「事故の後遺症や被害者の死亡によって
本来得られたはずの利益が損なわれたとき、
それを損害として請求できる」
というものです。
例えば、
年収500万円の会社員(45歳)が
交通事故に遭って働くことができなくなったとする。
もしこの人が事故に遭わずに、
ずっと健康なままでいられたら、
あと20年は働けたはずですよね?(65歳定年の場合)
つまりこの人は、
交通事故によって1億円の損害を被ったことになります。
このように
逸失利益はその人の年齢から
あと何年働けたのかを設定し、
そのうえで事故に遭っていなければ
稼ぐことができたはずの金額を算出して
加害者に賠償請求するものなのです。
では、
簡単に逸失利益の計算式を紹介しておきます。
- 後遺障害逸失利益の計算式
基礎収入(年収)× 労働能力喪失率 × 中間利息控除係数
(労働能力喪失期間に応じた)
- 死亡逸失利益の計算式
基礎収入(年収)×(1-生活費控除率)× 中間利息控除係数
(労働能力喪失期間に応じた)
ちなみに
上記の計算式はサラリーマンを想定していますが、
就職をしていなかったり小さい子供であっても
別の計算式を用いて計算ができます。
- 18歳未満の後遺障害逸失利益の計算式
男女別平均賃金(年収)× 労働能力喪失率
×(67歳までの中間利息控除係数-18歳までの中間利息控除係数)
- 18歳未満の死亡逸失利益の計算式
男女別平均賃金(年収)×(1-生活費控除率)
×(67歳までの中間利息控除係数-18歳までの中間利息控除係数)
任意保険に加入していない人もいるので、
この確認はすごく大事になります。
ただし、
警察に通報すれば後から
「交通事故証明書」で
相手を確認することもできます。
よくわからなくなり正常に対応ができなくても、
とにかく警察に通報することが一番ですね。